銚子市にあった犬吠埼マリンパーク――かつてペンギンの展示で知られていたこの施設は、閉館後に何が起きたのでしょうか。ペンギンたちはどこで暮らしているのか、所有権はどうなっているのか、施設の現状は?これらの疑問に、動物福祉団体の調査や行政の公開情報を基に
最新情報を丁寧に整理しました。
目次
犬吠埼マリンパーク ペンギン 現在:施設と飼育動物の運命
犬吠埼マリンパークは、1954年に開館し、寒流系・暖流系の海水魚や淡水魚、ペンギンやアザラシ、イルカショーなどを長年行っていた水族館です。営業の長い歴史を持つ施設でしたが、施設の老朽化と来館者数の減少に伴い、2018年1月31日をもって閉館しています。閉館を受けて、屋外施設を含む多くの展示が停止され、ペンギンも含めた飼育動物の扱いが注目されました。閉館後は引き取り先や移動先、所有権などで議論が続いてきました。
閉館時の状況と飼育されていたペンギンの数
閉館直後には、フンボルトペンギンが約46羽飼育されており、他にもイルカや魚類など約500種が施設内に残っていたとの報告があります。ペンギンたちは、老朽化した施設や限られた人員での餌やりや清掃など、厳しい環境下で管理されていたとされます。
移動・移譲されたペンギンとその現状
その後、隣のホテルで展示されていたペンギンも含め、全てのフンボルトペンギンは東京都にある葛西臨海水族園に預けられました。35羽が受け入れられ、そのうち11羽がその施設内で死亡し、13羽は所有者の意向により他施設に移動したことが、行政から確認されています。引き続き一部が貸付契約のもとで飼育が行われています。
所有権と契約関係の整理
ペンギンの所有権については、犬吠埼マリンパーク株式会社が当初から一貫して保持しており、現在も所有者として変わりはありません。一方で、葛西臨海水族園とは動物貸付契約に基づいて飼育が行われており、所有権と飼育管理が明確に区別されている状況です。
犬吠埼マリンパーク ペンギン 現在:施設そのものの変化と解体の事実

閉館後は施設の維持管理が続けられていたものの、年月とともに変化が進み、最近では差し押さえや競売を経て建物が解体されていることが確認されています。ペンギンやイルカの展示設備だった屋外施設も含め、建物や設備の多くが撤去され、施設としての機能は失われています。
差押え・競売の経緯と所有者の変化
水族館の土地・建物は差押えされ、競売にかけられました。これにより、施設が解体され、更地化が進んでいます。この間、施設内の所有権登録や動物取扱業の登録などは廃止されず存続していましたが、機能を果たす状態ではありません。
施設解体後の現地の様子
現地には建物の残骸として屋根や外壁、電気設備などが撤去され、屋外施設は取り壊しが進んでいます。ペンギンの飼育施設として recognizable な設備はほぼ消失しています。また、犬吠埼ホテルにあったペンギンハウスも、コロナ禍をきっかけに展示を終了していたことが確認されています。
公開された最新の調査結果
2026年2月には、千葉県の衛生指導課から葛西臨海水族園へ寄せられた依頼に基づき、35羽のペンギンを受け入れた旨と、そのうち11羽が死亡、13羽が他施設へ移動、残りが貸付契約下で飼育中である旨が正式に確認されました。これにより、これまでの状況の正確な整理が図られています。
犬吠埼マリンパーク ペンギン 現在:ペンギンたちの健康と福祉の実態
長い間、閉館後のペンギンたちの健康状態が疑問視されてきました。施設老朽化や管理不十分とされる中、月に一度の行政による立ち入り調査が行われ、飼育員の世話によって餌や水質管理がなされてきたと報告されています。現在は葛西臨海水族園での生活に移り、それぞれの個体の健康管理が行われています。
閉館直後の懸念と報告されていた問題点
閉館直後には、フンボルトペンギン46羽とイルカ1頭が施設に残された状態でした。施設水質の悪化、プールや飼育場の老朽化、餌の確保などが問題とされ、市民団体からも多数の懸念が寄せられていました。施設は立入禁止とされ、情報開示が限定的な状態が続いていました。
移動後の葛西臨海水族園でのケア体制
葛西臨海水族園では、受け入れたペンギンのうち先に死亡した個体については解剖や症例の確認、残る個体には適切な獣医ケアと展示施設での飼育が行われており、傷病の報告などは公にはされていませんが、動物園協会の管理下での飼育として一定の基準を満たしていると見られています。
動物愛護団体や市民の役割と声
PEACEといった動物福祉団体が、施設の状況をSNSや現地取材を通じて報告し、施設の差押えや解体、ペンギンの移動などのアクションは主にこうした活動が契機となりました。市民からの問い合わせや新聞社への報道なども、行政や水族園に透明性を求める動きにつながっています。
犬吠埼マリンパーク ペンギン 現在:行政・法律面から見た対応と制度の意義
動物の暮らしと施設の法的責任については、動物取扱業登録・種の保存法などが関与しています。閉館後も犬吠埼マリンパークは登録を維持しており、移動許可や貸付契約などが法令に基づいてなされています。行政側には動物の福祉を確保するための責任が求められています。
動物取扱業登録の現状
法人としての登録は取り消されておらず、ーーたとえ施設としての展示は実質的に停止していたとしてもーー動物を展示し、飼育する責任を持つ業者としての登録が残されていました。登録責任者は現在も存在し、必要な実務経験を持つ者が指定されています。
種の保存法とワシントン条約(CITES)などの規制
フンボルトペンギンはワシントン条約付属書に掲げられる種であり、輸出入や国内取引には法律上の許可が必要です。犬吠埼マリンパーク時代には輸出許可の記録が確認されたこともありましたが、実際に輸出された形跡は限定的でした。
行政の監査・立ち入り調査・透明性の確保
県や保健所による月1回程度の立ち入り調査や動物愛護団体の監視活動によって、ペンギンたちの健康状態が確認されてきました。2026年の時点でも、飼育責任者・貸付契約の形態などが明示され、行政からの回答も得られています。
犬吠埼マリンパーク ペンギン 現在:葛西臨海水族園展示で見るペンギンの姿
ペンギンたちは葛西臨海水族園で新しい展示に組み込まれ、一般公開のペンギン展示場で泳ぎ回る姿が見られます。葛西臨海水族園ではペンギン展示施設が国内最大級であり、水槽や放飼場、観覧動線の整備などが行われています。来園者は餌やりタイムや解説イベントを通じてペンギンたちの姿を見ることが可能です。
展示場の設備と観覧環境
葛西臨海水族園には、大型水槽や放飼場を備えたペンギン展示場があります。観覧者が近くからペンギンの泳ぐ姿や歩く様子を観察できるようになっており、擬岩やネットフェンス、架台なども補修改修が行われています。安心して観察できる環境が整備されています。
来園者が体験できるプログラム
ペンギンや海鳥の給餌風景や飼育解説イベントが定期的に実施されています。一般来園者は展示場を観察しながら、ペンギンの暮らしについて学ぶことができ、子どもから大人まで関心を寄せる内容になっています。
展示されていないペンギンの移動先と現状の比較
比較まとめ
| 項目 | 犬吠埼マリンパーク閉館前・移動前 | 現在の葛西臨海水族園での状況 |
| 飼育頭数 | 約46羽が施設内にいた | 35羽が移され、一部死亡・移動あり |
| 所有権 | 犬吠埼マリンパーク株式会社が所有 | 所有権は変わらず、貸付契約で飼育 |
| 施設状況 | 閉館・老朽化した展示施設が稼働 | 展示場設備が整備され、展示が可能な状態 |
| 健康管理 | 月1回の調査と限られた管理体制 | 水族園での獣医ケアと展示動物の基準準拠 |
まとめ
犬吠埼マリンパークのペンギンたちは、施設の閉館以降、多くの混乱と懸念を巻き起こしながらも、最終的には葛西臨海水族園にすべて預けられ、現在は貸付契約の形で飼育されています。所有権は犬吠埼マリンパーク株式会社に残されており、施設は解体されて観覧施設としての機能は失われています。健康管理や展示環境も改善されており、以前とは異なる形で安定したケアが提供されています。閉館時の不透明な不安が解消に向かい、ペンギンたちの現在の暮らしはより安心できる状況にあると言えます。
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